【売約済】ケンプ／ベートーヴェン:3大ピアノ・ソナタ集《悲愴、月光、熱情》【2025 カレンダーの人気アイテム】

ベートーヴェン
①ピアノ・ソナタ 第8番 ハ短調 作品13 《悲愴》
②ピアノ・ソナタ 第14番 嬰ハ短調 作品27の2 《月光》
③ピアノ・ソナタ 第23番 ヘ短調 作品57 《熱情》

ヴィルヘルム・ケンプ(ピアノ)
録音:1960年5月

2度の全集とは別に、単独でステレオ録音された貴重な3大ソナタ集です。誠実にして重厚ながら軽みもあり、渋みと瑞々しさが同居、そして温かく穏やか、現代のピアニストが軽視しがちな音楽への素朴な畏敬や憧憬が刻まれたケンプならではの演奏が、聴く者の心に深く長い感動を与えてくれます。

1951-56年の第1回全集録音と1964－65年の第2回全集録音のあいだの1960年にセッション録音された3大ソナタのリリース（2つの全集には含まれていない貴重音源）です。ベートーヴェン演奏にひときわ高い評価を得ていたケンプの貴重なソナタ集です。

1895年生まれで95歳で亡くなったドイツのピアニスト、ケンプは、ベートーヴェンの演奏家としてはバックハウスと並ぶ大家とされています。バックハウスは独特の駆け出すような崩しと区切りの音を延ばさない扱いで「眠らぬ獅子」と呼ばれました。それに対してケンプという人はその反対として扱われて、ロマン主義の徒だと言われます。しかしバックハウスが賢者なら、ケンプも世俗の騒ぎを離れた導師でしょう。やや速めのテンポでさらっと弾きはじめる部分も多く、これだけでも彼の音楽が思い入れたっぷりという方向 でがないことがわかります。しかし陰影の濃さは印象的です。そして静けさの中を漂ううちに、右手がやわらかい音からはっ きりとした音へと盛り上がってくるようなところに引きつけられます。左手の伴奏に対し て右手が主題を奏でるとき、ケンプは常にくっきりと右手に語らせます。どこか楽しげだとすら言えるほど、ことさら身構えることなく、弾くこと自体が喜びなのでしょう。ケンプは感情を押し付けて来ないという意味で、ロマンティックではないですが、ひとつ高い世界につれて行かれたという感じが確かにします。　

国内盤、帯無し、盤面傷無し

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